内覧会では施工状況の調査を行うわけですが、時期によって施工の粗さに差が生じているのが、この業界の現状です。
結論からいうと、2月~3月に完成する物件が最も施工精度が低くなりがちです。これは、何千件もの調査実績から間違いありません。
理由は、売主の一方的な都合によるものであり、購入者としては納得できるものではありません。
その理由とは、3月が決算月である会社が多く、その決算までに物件を引渡してしまいたいとの考えが蔓延しているからです。
3月中に引渡すことで、売主は売上計上することができます。そのため、何としても完成を間に合わせる必要が生じ、工事を急ごうとするわけです。
これにより、施工精度が落ちるケースが増えるのです。完全に売主都合ですね。
また、購入者にとっても2~3月に引渡しを受けられる物件が良いと考える方が多いのも事実です。転勤や子供の転校などのタイミングを考えれば、春休みの間に引越しできることは好都合だと考えるからです。
2~3月に完成する物件を購入する場合は、施工の粗さは多少覚悟する必要があるかもしれません。